国際連合児童基金の取り組みについて

貧困 社会

1.国際連合児童基金(UNICEF)の活動について

国際連合児童基金(UNICEF)は国籍や民族の如何を問わずすべての国や地域の子どもの生命を権利を守るために発足した国連機関のひとつで、最も公的私的支援の届きにくい地域に居住する子ども達を優先して全世界の190カ国で活動を展開しています。

主な活動分野は保健や栄養状態の改善・飲料水の改善や公衆衛生環境の上昇・暴力や搾取などからの子どもの保護や教育の機会の提供など、子どもの身の回り全般を幅広くサポートする活動に取り組んでいます。

またアフリカなど地域的に猛威をふるっているエイズなどの支援活動も積極的に展開し医療の場の提供なども行っているのです。
その支援活動の原資は各国政府の拠出金を初め、個人や企業・団体からの募金や任意の拠出金により賄われています。

国際連合児童基金(UNICEF)の主な活動分野は保健・水環境の改善・栄養と保護になります。
そこで各分野の主な活動内容を参照して参りましょう。

「保健」の分野では幼少期の子ども達がかかる感染症の蔓延が毎年多数の乳幼児の死亡につながっています。
世界中を見渡すと適切な時期に適正なワクチンの接種を受けることが出来れば救命できるはずの乳児たちが、年間540万人以上亡くなっていると推測されているわけです。

2.新生児死亡が世界で最も多いのは?

出生後まもなく死亡する新生児死亡が世界で最も多いのはサハラ砂漠以南のアフリカ南部とインドを中心にする南アジアです。
現在の傾向が継続するとの前提で試算すると、2018年から2030年までの間に、5600万人もの新生児が死亡すると推測されているほどです。

そこでUNICEFでは乳幼児期の適切な医療ケアを受けることが出来るように人的物的支援を絶え間なく行い、良好な環境のもとで療育を受けることが出来るように各種の予防接種の実施や母乳育児の改善や子ども全体の栄養状態の改善のための活動に従事しています。

人間の誰もが生命活動を維持する上では、水を利用できる環境にあることは必要不可欠な条件の一つで、そのありようは人間存在そのものを規定するといっても過言ではありません。

水環境は十分な量を利用できるような環境づくりが大切なのはもちろんですが「質」も問題になってきます。
そこで水と衛生の関係は切っても切れはなせるものではありません。

汚れた水や不衛生な環境におかれることは日々四六時中、感染症のリスクに直面することと同義です。
印政治にあっては品質の悪い水が原因の単純な下痢症状だけでも落命する事例は決して珍しいわけでもありません。

3.水環境の改善に力を入れているUNICEF

そこでUNICEFでは「水環境の改善」のために給水設備を構築したり衛生環境を改善するためにトイレの整備を行うなどの活動にも積極的です。
このような環境整備と言ったハード面での支援だけでなく保健機関や学校教育を通じて手洗いなどの衛生教育の普及などのソフト面での支援にも配慮した支援を続けています。

子ども達が安全な水を利用できる環境を整備することには、生活改善だけに止まらず健やかに成長し、就学年齢に達すれば教育の機会も得る可能性が広がるので、次世代を担う地域の人材を育成することにも繋がるわけです。

ところで発展途上国や最貧国では、食糧危機や飲料水不足による飢餓問題は依然として喫緊な解決を図るべき問題の一つです。
毎年のように全世界では数百万人にも上る子ども達が、生命に関わる栄養状態の不良な状態に置かれています。

栄養不良とは十分な成長をするために必要な栄養素が慢性的に不足していることを意味しており、様々な形で子供の成長に悪影響を与えるのです。
具体的には発育障害や低体重・過体重・体力の慢性的消耗などの形で健康上の問題を提起しています。

なかにはこれらの病態を複数抱えている事例も珍しくないとされているほどです。
栄養不良の回復は時間もかかるので人的にも物的にも大量のリソースを消費します。

4.子供たちの「保護」にも積極的に取り組んでいる

栄養不良の子供たちは単に成長が遅いと言うだけでなく、健康な身体であれば発症することもないような感染症に罹患したり、一度病気を発症すると回復するにも時間を必要とするのです。

しかも栄養不良は脳の発育にも影響を及ぼし、年齢相応の知能の発達も遅滞ももたらします。
知能の未発達がその後の教育の過程にも暗い影を落とし人生全般にわたって不可逆的な不利益を子供たちにもたらす可能性があります。

どれだけ生活環境の改善や教育機会の提供などを行っても、周囲の状況が安寧な生活を許さないような暴力や搾取・虐待などが横行していてはすべての活動は画餅に帰してしまいます。

そこでUNICEFは子供たちの「保護」にも積極的に取り組んでいます。
子供を奴隷市場に売買する人身売買や、地域紛争に兵士として利用するための集団誘拐など、子供たちの安全な生育への直接的な脅威は未だに世界の各地で深刻なレベルに達しているのは確かです。

そこで国際連合児童基金(UNICEF)ではこれらの過酷な環境におかれた子供たちの保護や矯正プログラムにも積極的に対処しています。

日本ユニセフからの領収書発行について

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